本日は、大葉と赤しその栄養や健康効果、そしてその使い方について詳しくご紹介いたします。これらの植物は、日本料理において欠かせない存在であり、その独特の風味と豊富な栄養素から、多くの方々に親しまれています。
また、健康効果も非常に高く、日常の食卓に取り入れることで、さまざまなメリットを享受できます。それでは、さっそく詳しい内容をご覧いただきましょう。
大葉に含まれる栄養と赤しそとの違いを徹底解説！健康効果と使い方も紹介
1. 大葉とは？赤しそとの違いは？
「しそ」には大きく分けて「青じそ」と「赤しそ」の2種類があり、大葉は青じそのことを指します。しそは漢字で書くと「紫蘇」です。そのため、元々しそは赤しそのことを指し、青じそ（大葉）は変種したものと考えられています。大葉と赤しその違いは、以下の通りです。
【大葉（青じそ）と赤しその違い】
| 大葉（青じそ） | 赤しそ | |
|---|---|---|
| 流通する時期 | ハウス栽培にて通年（旬は春から夏にかけて） | 6～7月 |
| 食用できる部位 | 葉・芽・花 | ― |
| おもな食べ方 | 薬味、刺身の添え物、天ぷら など | 梅干しやしょうがの色付け、ふりかけ、しそジュース など |
| 栄養 | ビタミン・ミネラルが豊富、赤しそよりもβカロテンがやや多い | 赤い色素成分「アントシアニン」が豊富 |
| 特有の香り成分「ぺリルアルデヒド」には、食欲増進や殺菌作用がある | ― |
参照：東北農政局「赤紫蘇」、農林水産省「大葉」
2. 大葉100gに含まれるおもな栄養成分
大葉（青じそ）は、栄養価の高い野菜です。赤しそとともに、ビタミンとミネラルが豊富に含まれています。中でも、カルシウム・β-カロテン・ビタミンB2の多さは野菜の中でもトップクラスです。免疫力アップや貧血予防・疲労回復に役立つとされています。
【大葉 可食部100gあたりに含まれるおもな栄養成分量】
| 成分 | 量 |
|---|---|
| エネルギー | 32kcal |
| タンパク質 | 3.9g |
| 脂質 | 0.1g |
| 炭水化物 | 7.5g |
| カリウム | 500mg |
| カルシウム | 230mg |
| マグネシウム | 70mg |
| 鉄 | 1.7mg |
| β-カロテン | 11,000μg |
| ビタミンK | 690μg |
| ビタミンB2 | 0.34mg |
| 葉酸 | 110μg |
| ビタミンC | 26mg |
| 食物繊維 | 7.3g |
参照：文部科学省「食品成分データベース」
2-1. カルシウム
カルシウムは、人体では主に骨や歯の材料となります。一部は筋肉や血液、神経内にも存在しており、筋肉の興奮を抑えたり、血液の凝固に関わり出血を予防したりしています。
2-2. β-カロテン
β-カロテンとは、自然界に広く存在する黄・赤色の色素の一種です。β-カロテンを摂取すると、その一部はビタミンAに変換されて働きます。ビタミンAは、皮膚や目などの粘膜の健康を保ち、抵抗力を維持するために必要です。
2-3. ビタミンB2
ビタミンB2は、髪、肌、爪などの健康維持や健全な成長に関与し「発育のビタミン」と呼ばれています。糖質、タンパク質、脂質の代謝とエネルギー産生に欠かせない成分です。
2-4. ペリルアルデヒド
ペリルアルデヒドは、しそ特有の香り成分です。胃の健康の維持と殺菌作用があるため、食中毒予防の効果が期待できます。
栄養豊富な大葉を食卓に取り入れよう
大葉（青じそ）は、ビタミンとミネラルが豊富な野菜です。特にカルシウム、β-カロテン、ビタミンB2に関しては、野菜の中でもトップクラスの含有量を誇ります。
しそは大きく分けると「大葉（青じそ）」と「赤しそ」の2種類です。大葉と赤しその栄養価はさほど変わりませんが、食べ方には違いがあります。大葉はそのまま食べることが多いのに対して、赤しそはふりかけやジュースなどに加工してから食されることがほとんどです。どちらも免疫力アップ、貧血予防、疲労回復に役立ちます。
ぜひ、いろいろなレパートリーで大葉を楽しんで、美味しく健康を目指しましょう。
大葉の健康効果と使い方
1. 大葉の健康効果
大葉には豊富な栄養素が含まれており、様々な健康効果が期待できます。以下に、代表的な健康効果を紹介します。
1-1. 免疫力の向上
大葉に含まれるビタミンCやβ-カロテンは、免疫力を高める効果があります。これらの成分は体内で抗酸化作用を発揮し、細胞のダメージを防ぐことで、風邪や感染症に対する抵抗力を強化します。
1-2. 貧血予防
大葉には鉄分が豊富に含まれており、血液中のヘモグロビンの生成を助けます。鉄分は酸素を運搬する役割を果たし、貧血の予防や改善に役立ちます。
1-3. 疲労回復
ビタミンB2や葉酸は、エネルギー代謝をサポートし、疲労回復に効果的です。特にビタミンB2は「発育のビタミン」とも呼ばれ、成長期の子供やスポーツをする人にも必要な栄養素です。
1-4. 骨や歯の健康維持
カルシウムが豊富な大葉は、骨や歯の健康維持に欠かせません。カルシウムは骨密度を保つために必要であり、骨粗しょう症の予防にも役立ちます。
2. 大葉の使い方
大葉は料理のアクセントとして使われることが多く、その独特の風味が食欲をそそります。以下に、日常的に取り入れやすい使い方をいくつか紹介します。
2-1. 薬味として
大葉は細かく刻んで薬味として使うことができます。冷奴やそうめん、冷やし中華などの料理に加えると、風味が増し、さっぱりとした味わいになります。
2-2. 刺身の添え物
大葉は刺身の下に敷いて彩りを添えるだけでなく、その殺菌作用で刺身の安全性を高める役割も果たします。刺身の味を引き立てる名脇役です。
2-3. 天ぷら
大葉は天ぷらにすることで、その香りと風味が際立ちます。揚げたての大葉天ぷらは、カリッとした食感と香ばしさが魅力です。塩を軽く振って食べると絶品です。
2-4. サラダや巻き物
大葉をサラダに混ぜたり、巻き物の具材として使うのもおすすめです。例えば、巻き寿司の具材として大葉を加えると、爽やかな風味が楽しめます。
まとめ
大葉（青じそ）は、ビタミンやミネラルが豊富で、健康に良い効果を持つ野菜です。免疫力の向上や貧血予防、疲労回復、骨や歯の健康維持など、さまざまな効果が期待できます。また、料理のアクセントとしても活用しやすく、薬味や刺身の添え物、天ぷら、サラダや巻き物など、さまざまな料理に取り入れることができます。ぜひ、日常の食卓に大葉を取り入れて、美味しく健康を目指しましょう。
赤しその栄養成分と健康効果
1. 赤しそに含まれる栄養成分
赤しそは、その鮮やかな赤紫色が特徴で、独特の風味を持つハーブです。赤しそにも、大葉と同様に豊富な栄養素が含まれており、健康に様々なメリットをもたらします。以下に、赤しその主な栄養成分を紹介します。
| 成分 | 含有量（可食部100gあたり） |
|---|---|
| エネルギー | 40kcal |
| タンパク質 | 3.9g |
| 脂質 | 0.2g |
| 炭水化物 | 9.4g |
| カリウム | 500mg |
| カルシウム | 230mg |
| マグネシウム | 70mg |
| 鉄 | 2.0mg |
| ビタミンA | 5000μg |
| ビタミンK | 700μg |
| ビタミンB2 | 0.34mg |
| 葉酸 | 110μg |
| ビタミンC | 30mg |
| 食物繊維 | 6.0g |
2. 赤しその健康効果
赤しそは、特有の成分であるアントシアニンが豊富に含まれており、その抗酸化作用から多くの健康効果が期待できます。以下に、代表的な健康効果を紹介します。
2-1. 抗酸化作用
アントシアニンは強力な抗酸化作用を持ち、体内の活性酸素を除去することで細胞の老化を防ぎます。これにより、美肌効果やアンチエイジング効果が期待できます。
2-2. 抗炎症作用
赤しそには抗炎症作用があり、関節炎やアレルギー症状の緩和に役立ちます。特に、アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎などの症状を和らげる効果があります。
2-3. 血圧の調整
赤しそに含まれるカリウムは、体内のナトリウムバランスを整え、血圧の調整に役立ちます。これにより、高血圧の予防や改善が期待できます。
2-4. 目の健康維持
ビタミンAとアントシアニンの相乗効果により、目の健康維持に効果的です。視力の低下を防ぎ、夜盲症や眼精疲労の予防に役立ちます。
赤しその使い方とレシピ
1. 赤しその使い方
赤しそは、さまざまな料理に取り入れることができ、その独特の風味を活かして食事を彩ります。以下に、赤しその使い方をいくつか紹介します。
1-1. 梅干しやしょうがの色付け
赤しその色素であるアントシアニンは、梅干しやしょうがの色付けに使われます。これにより、美しい赤色が加わり、見た目も味も楽しめるようになります。
1-2. ふりかけ
赤しそを乾燥させてふりかけにすることで、手軽にご飯のお供として楽しむことができます。しその風味が食欲をそそり、毎日の食事に変化をもたらします。
1-3. しそジュース
赤しそを使ったしそジュースは、夏の暑い日にぴったりの爽やかな飲み物です。ビタミンやミネラルが豊富で、栄養補給にも最適です。
2. 赤しそのレシピ
以下に、赤しそを使った簡単なレシピをいくつか紹介します。日常の食事に取り入れて、健康的な食生活を楽しんでください。
2-1. 赤しそのふりかけ
- 赤しそを洗って乾燥させ、細かく刻む
- 塩を加えて混ぜる
- ご飯に振りかけて楽しむ
2-2. 赤しそジュース
- 赤しそを鍋に入れ、水を加えて煮る
- 煮立ったら、砂糖とレモン汁を加える
- 冷やしてグラスに注ぎ、氷を入れて楽しむ
まとめ
大葉（青じそ）と赤しそは、どちらも栄養価が高く、健康に良い効果を持つ野菜です。それぞれの特徴を活かしながら、日常の食卓に取り入れてみましょう。大葉は薬味や刺身の添え物、天ぷらなどで楽しむことができ、赤しそはふりかけやジュース、色付けなどで活用できます。栄養豊富なこれらのハーブを使って、美味しく健康的な食生活を送りましょう。
大葉と赤しその豆知識
ここからは関連する情報を豆知識としてご紹介します。
大葉と赤しその歴史
大葉や赤しそは古代中国で薬草として利用されていた歴史があります。その後、日本にも伝わり、平安時代には貴族の間で広まりました。薬効が認められ、江戸時代には広く栽培されるようになりました。
大葉の別名
大葉は「青じそ」とも呼ばれますが、地方によっては「しそ葉」や「シソ」と呼ばれることもあります。また、大葉は英語で「Perilla leaf」と表記されることが多いです。
大葉の保存方法
- 大葉を冷蔵庫で保存する際は、濡れたペーパータオルで包み、密閉容器に入れると長持ちします。
- 冷凍保存する場合は、一枚ずつラップで包んでから冷凍庫に入れると良いでしょう。
赤しその栽培
赤しそは種を蒔いてから約2か月で収穫できるため、家庭菜園でも手軽に育てられます。栽培の際は、日当たりの良い場所で育てると良い結果が得られます。
赤しその用途
赤しそは梅干しの色付けや、しそジュースとして利用されるだけでなく、葉を乾燥させて粉末にし、様々な料理のトッピングとして使われることもあります。
しその香り成分の活用
しそ特有の香り成分であるペリルアルデヒドは、アロマテラピーや防虫剤としても利用されています。特に夏場には、しその葉を乾燥させたものを部屋に置いておくと、爽やかな香りが広がり、虫除け効果も期待できます。
しその葉の美容効果
しその葉には、美肌効果が期待できる成分が多く含まれています。例えば、β-カロテンやビタミンCは、肌のターンオーバーを促進し、シミやくすみの改善に役立ちます。
大葉の食べ方アイディア
- 大葉を刻んでご飯に混ぜるだけで、簡単にしそご飯が作れます。
- ピザやパスタのトッピングとして使うと、和風のアレンジが楽しめます。
- おにぎりの具材として、大葉と梅干しを組み合わせると、爽やかな味わいになります。
しそ茶の効能
しそ茶は、乾燥させたしその葉をお湯で煮出して作ります。しそ茶には、胃腸の調子を整える効果や、リラックス効果があるとされています。特に、胃もたれや消化不良の時に飲むと効果的です。
しその葉の薬用効果
古来からしその葉は薬用植物としても知られており、風邪の予防や喉の痛みを和らげる効果があるとされています。しその葉を煎じて飲むことで、体を温め、免疫力を高めることが期待できます。
赤しその食べ合わせ
赤しそは、魚介類との相性が抜群です。特に、赤しそと鰹節を和えた料理は、風味豊かで栄養価も高く、おすすめの一品です。
しその栽培のポイント
- しその栽培は、水はけの良い土壌で行うと良いです。
- 日当たりの良い場所で育てると、葉が大きく成長します。
- 定期的に追肥を行うことで、豊かな収穫が期待できます。
しその葉を使った保存食
しその葉を塩漬けにして保存する方法もあります。塩漬けしそは、長期間保存が可能で、さまざまな料理に使える便利な保存食です。
大葉の香り成分の効果
大葉に含まれる香り成分は、食欲増進やストレス軽減に効果があるとされています。特に、食事の際に大葉を取り入れることで、リラックス効果が得られるでしょう。
しその葉のアレルギー対策
しその葉には、抗アレルギー作用がある成分が含まれており、花粉症やアレルギー性鼻炎の症状を和らげる効果が期待されています。しその葉を摂取することで、アレルギー症状の緩和が期待できます。
おわりに
本日は、大葉と赤しその栄養価、健康効果、そして多彩な使い方について詳しくご紹介しました。これらの植物は、古くから日本の食文化に根付いており、日常の食卓に取り入れることで、その豊富な栄養素と健康効果を享受できます。
特に大葉の独特な風味や赤しその鮮やかな色合いは、料理のアクセントとしても優れています。今後も、日々の食事に大葉や赤しそを取り入れ、健康的で美味しい食生活を楽しんでいただければ幸いです。
コメント